こころのコラム

「ツキ」と脳の関係

前回イメージトレニングの話をしましたが、これは科学的にも理由があるそうです。ポイントは脳のある部分にプラス思考を与えること。

「ツキや運というと、世間の人は『偶然』と考える。ツキや運は偶然ではない。生まれつきのものでもない。実は大脳生理学によってツキは科学的に解き明かすことができるのだ。
人間の脳を理解するには3階建ての家を想像すればよい。大きく分けると、脳は3層構造になっていて、1階のほうから『脳幹』『大脳辺縁系』『大脳新皮質』の順に積み重なっている。
【ツキの脳】は扁桃核と呼ばれ、感情脳にある。直径約15mmほどのアーモンド(扁桃)の形をした小さな神経組織だ。この小さな神経細胞のかたまりが、その人のツキや運を決めてしまう。
人間の脳の活動を大きく分けると①生命維持(脳幹)②感情・本能(大脳辺縁系)、③知的活動(大脳新皮質)の3つに分類できるが、その要の位置に扁桃核が存在している。こんな小さな神経組織が、なぜ脳の機能の中心に位置しているのか。それは扁桃核の最大の仕事が、危険から自分の身を守り、安全に生存するために必要な『快不快』『好き嫌い』を判断し、記憶するからである。」

この扁桃核が「快」と感じるか「不快」と感じるかによって脳の働きが違ったものになり、脳が「ここちよい」状況になったときに、予感・予知がさえツキのある脳に変わるらしいのです。そのためには、記憶した「イヤな予感」や「悪い予知」などのマイナスイメージを書き換えてやらなければなりません。

「思考、イメージ、感情の3つをプラスに切り替えれば、脳というスーパーコンピューターが全力で実行しはじめ『成功した自分』をリアルにイメージし『成功の喜び』が感じられ、心がウキウキワクワクし、夢や願望のほうへ現実を引き寄せずにいられない。モチベーションが高まり、やる気が驚くほど出てくる。脳内の神経伝達物質や脳内ホルモンのバランスが変わってくるから、ひらめきやインスピレーションがどんどん湧いてくるのだ。」

本の中には、さまざまなスポーツ選手などの例をあげて、イメージトレーニングの『ツキを呼び込む自己暗示法』なども書いてありますので、「最近ツイてないなぁ・・・」「なんでオレだけ・・・」という方は読んでみてはいかがですか? 

イメージトレーニングでいいことが起きる!?

最近は朝晩がすずしくなり、過ごしやすい季節になりましたね。今日は就寝前にわずかな時間でできる「いいことが起こる」ちょっとした方法のお話です。以下は、ある心理カウンセラーの言葉です。

「ある落語家が夜寝る前にいつも行うことがあります。声に出して『オレは運がいい、オレは運がいい・・・』と何度も自分に言い聞かせるのです。この習慣を持つようになってから不思議に人生が好転するようになったのだそうです。一種の自己暗示です。
実は、このようなイメージトレーニングは現役時代の長嶋茂雄や俳優のショーン・コネリー、実業家のヘンリー・フォードなど「自分が成功している姿」を心の中に描いて、成果をあげた人は数多くいるのです。

『人生がうまく行かないから、自分に悪いイメージを持ってしまう』と私たちは考えがちですが、本当のところは違うのです。最初に自分に悪い暗示をかけるから、本当に悪いことが起こり、人生がうまく行かなくなるのです。
夜寝る前に良い暗示をかけると、なぜ本当に『いいこと』が起こるのか?
それは一日のうちで一番、寝る前が潜在意識に情報が伝わりやすい時間帯だからです。自己暗示に適した時間帯だからです。自己暗示をかけることで自分に自信がつき、どんな困難に遭遇しようとも、困難を打ち破っていくだけの行動力が身につくようになります。

この方法で大切なことがいくつかあります。
ひとつは「心から信じること」二つめは「具体的な姿を思い描くこと」
そして三つめは「継続して毎日やること」だそうです。
早速、ためしに今日から始めてみませんか?
ちょっとしたきっかけで、人生が変わるかもしれませんよ。

親と子のあり方とは・・・

9月20日は敬老の日です。おじいちゃん、おばあちゃんにプレゼントを贈るいい機会ですね。
ところで、私くらいの年齢になると祖父母も他界して親が高齢の方も多いと思います。同居している方は親が老いていく実感が少ないと思いますが、私は、年に数回しか実家に帰らないので、シワや白髪が増えている父母をみると「小さくなったなぁ・・・」と感じることがあります。その分、自分もどんどん老けてるんですけどね(笑)

さて、話は変わりますが、貝原益軒といえば『養生訓』。
いわずと知れた健康読本ですね。発売から300年もたった今でも参考になるところが多々あります。
『養生訓』は健康に関するいろいろな教えをしてくれるのですが、心の持ち方の重要性についても多くのことが書かれてあります。この本で、貝原益軒は、「親」と「子」のあり方についても次のように言っています。

「世の中を眺めてみると、年老いて子に養われている人の中には、若い時よりも怒りっぽくなり、子や人を責めてばかりいる人が多い。それだけでなく欲も深くなっているようだ。健康のためには、なるべく怒りと欲をおさえたほうがよい。
わが子の不幸を責めず、物事に寛大になるように心がけ、心を楽に保つべきである。
子としては、年寄りの性質をよくわきまえ、父母が怒りを起こさないように、ふだんから気を配っておくことが大切だ。父母を怒らせるのは、大変な不孝だからである。
年老いると、寂しさに耐えられなくなるものだ。これがまた、健康に悪い。
子たるものは、時々そばへ行って、何でもいいから話をして、親の心を慰めたほうがよい。恩を受けた親を遠ざけるとは、まったく道理にそむいている。なんと愚かなことか。

なんとも耳の痛い話です・・・私と同じような方もいるのでは?
今も昔も人として基本的なところは変わらないようですね。

スランプ脱出のカギは・・・

朝夕は涼しい日が多くなり、過ごしやすい季節になりましたね。心身ともに充実した生活ですか?
なかには、最近スランプなんだよなぁ~という方もいるのでは?
スランプは基本的に技術的なものより、精神的な面が強く作用しますね。仙人でもないかぎり、どんな人にも精神的な波はありますから必要以上に深刻になることはないと思いますが、当の本人には重要な問題です。
あなたがスランプから抜け出す方法は?

精神科医で作家の斉藤茂太さんは、スランプから脱出するカギは『耐える』ことと『気分転換』だと言ってます。『気分転換』について斉藤さんは・・・

「たとえば、それまで朝7時に起きて、夜は10時に寝るのを日課としていたら、休日の土日を利用して、夜昼を取り替えた生活をしてみる。あるいは旅行に行くとか、スポーツで汗をかいてみるのもよい・・・・
何でもいいから、いままでとは違ったこと、新しいことをやってみると、当然、生活に変化が生じる。変化すれば新鮮な感動が湧いてくる。たいていの人は、スランプになるとやる気がなくなって、ふとんをかぶって寝てしまう。スランプをやり過ごそうとする。これではダメなのだ。『スポーツや旅行はあまり好みじゃないんです』などと理屈をいって、いつもため息ばかりついていては何も解決できないのである。ほんの半歩、足を踏み出す勇気がスランプ脱出のカギになるのだ

心をリセットして前進する必要があるということでしょう。
マンネリは精神的にもよくありません。少しずつでもいいから前に進んで行く勇気と努力は大切ですね。

まさに継続は力なり!彼をささえたものとは?

山本博今年のアテネオリンピックは、連日見どころがもりだくさんで寝不足の方も多いんじゃないでしょうか?
水泳、柔道、体操、野球・・・メジャーなスポーツの中で、アーチェリーの山本選手の銀は印象に残りました。私が彼と同年代ということもありますが・・・   なんでも20年越しのメダルだとか!
彼の成績をさかのぼって見てみると・・・

ロサンゼルス(銅)→ソウル(8位)→バルセロナ(17位)→アトランタ(19位)→シドニー(予選落ち)→アテネ(銀)

注目すべきは、ロサンゼルスで銅メダルを取ってから以降はずっと順位が下降していることです。オリンピックは4年に一度ですから、シドニーの予選落ちまで、なんと16年間も連続で不本意な成績に終わっています。
当時の年齢も37歳!アーチェリーがどれくらい運動能力が必要かは知りませんが、一般的なスポーツで考えると、すでに引退してもいいような年齢ではないでしょうか?まわりからの雑音や、心の葛藤も多くあったでしょう・・・

実際、彼は「シドニー五輪後は、引退も頭をよぎったけどね」と言ってます。
多分、普通の人ならアトランタの19位くらいで見切りをつけてるんじゃないでしょうか?私ならすでにバルセロナあたりで隠居してます(笑)
ある意味彼は天才ですね!これだけ辛抱強く継続できることは非凡です。
その彼の心をささえ続けたものは、顧問をしている教え子達の姿。

「子供たちを見ていたら、もう一度やろうと思えた。ただただうまくなりたいという純粋なハートが生徒にはある。シドニーのとき、五輪の連続出場にこだわった自分には、なかった気持ち」

何かが吹っ切れたんでしょう。これも、彼が辛抱強く努力してきたから見えたのでしょうか。「強い情熱を継続すること」は非常に難しいことです。しかし、これを克服した人だけが一流になれるのでしょう。今年のオリンピックはメダルだけじゃなくて、大切なものを見せてくれたような気がします。 

心と色の関係

色彩色彩の重要性はご存知だと思います。カラーコーディネーターという専門職があるくらいですから。身の回りを見渡すと、本当にさまざまな色(色彩)に囲まれて生活していることに気づきます。

アメリカのある色彩学者が、こんな実験をしてみたそうです。
『抑うつ症の妻を抱えて悩んでいた夫が、色彩専門家のすすめにしたがって、自宅の居室を改装し、いくつかの装飾品も買ってきて、部屋の雰囲気を変えてみた。
青い壁を赤系統、たとえばピンクとか、あわいオレンジ色に変えたり、室内の品物も入れ替え、赤やオレンジ調の絵画、置物、花びんなどを入れた。はじめは無関心だった妻も、だんだんこの改装に興味を示し、一ヶ月もたたないうちに、うつ状態だった彼女が明るく、ほがらかな妻に変身したのである。』

このように、室内の色(色彩)は心の健康に重要な役割をするようです。壁や装飾品以外に、室内照明の色も大事だとか。

『同じ明るさでも青っぽい蛍光灯の中にいると、さっぱりとした気分になり、活動的になり、時間のたつのを早く感じる。反対に黄色っぽい白熱灯のもとでは、暖かく落ち着いた気分になり、体もリラックスしてくる。心が安定すれば副交感神経のはたらきも促進されて食欲が増進する。さらに白熱灯によって料理の色の見えがよくなれば、当然食欲は一層高まることになる』

お部屋の中は安らげる空間になってますか?

ちなみに、赤ちょうちんにサラリーマンが集まるのは、この白熱灯の照明によって心が安らぐ空間だからだそうです。機会があれば、ご主人やお父さんに聞いてみてください。(笑)