冬の感染症はインフルエンザだけじゃない

冬は感染症に気をつける

冬のウイルス性感染症といえば、真っ先にインフルエンザを思い浮かべますが、発熱や咳、鼻づまり、のどの痛みなど風邪症候群と呼ばれる症状の原因は、80%~90%がウイルスで、その数は200種類以上あるといわれています。

インフルエンザ以外に、次ような感染力が強いウイルスもありますので、日頃の予防を心がけましょう。

■ ロタウイルスとは…

ロタウイルスは、主に生後6ヶ月~3歳の乳幼児に多く見られます。

非常に感染力が強いウイルスで、免疫力が弱い小児では5歳までに95%がかかるといわれます。

ロタウイルスは、唾液や便などの排泄物が口に入って感染し、潜伏期間の1~3日を経て、多量の白っぽい水のような便が出るのが特徴です。嘔吐や発熱などの症状もおこるため、脱水症に注意をしましょう。

ちなみにロタウイルス胃腸炎は、治療法が特にないため、予防が重要です。予防法はワクチン接種や石鹸による手洗い、嘔吐物や下痢便の適切な処理に気をつけることです。

■ RSウイルスとは…

RSウイルスは、冬から春にかけて流行する乳幼児気道感染症で、感染力が強いため、2歳頃までに100%かかるといわれ、成人になり再感染することもあります。

感染経路はふたつで、そのひとつは感染した人の咳やくしゃみで飛んだウイルスを吸い込むこと。

ふたつ目は、感染者の鼻水や痰が皮膚や衣服、玩具などに付着し、それがまぶたや鼻、のどの粘膜と接触することによる感染です。

RSウイルスによる症状は、咳や鼻水、発熱などで、小児は重症化することが多く、高熱が出たり、肺炎や気管支炎などの合併症を起こすこともあります。治療は抗生物質が効かないため、安静にして睡眠や栄養を取り、ようすを見ます。予防は感染者に接触しないことと、手洗いやマスクの着用です。

手洗やうがいで感染症を予防しましょう

肺炎は12月頃から急増

2017年、死因の第5位となった肺炎。肺炎は、肺炎球菌やマイコプラズマなどの細菌やウイルスによる感染症で、インフルエンザや風邪の合併症として12月頃から急増します。

症状は、痰がからんだ咳が代表的ですが、胸痛や呼吸困難、悪寒、発熱などもみられます。

予防法は、ワクチンの接種や風邪同様に手洗やうがいをして、手や口の中を清潔に保ち、ウイルスや病原菌からの感染を防ぐことです。

また、体温が低下すると基礎代謝が落ち免疫力が低下するので、特に寒さが厳しい冬は免疫力をアップする生活習慣を心がけましょう。

■ 冷え対策は「3つの首から」

寒さは多くの病気の要因になります。人間の体で寒さを感じやすいのは、手足の指先と首まわり。

体の冷えは手足から始まり、下半身から上半身へ広がっていきます。足首・手首・首」を、冷えは3つの首からと覚え、この部分を保温し冷え対策をしましょう。

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